子育て世代の長時間労働
2013年度版少子化白書のニュースでこんな記事が。
子育て世代男性は長時間労働 少子化白書「見直しを」
http://www.47news.jp/CN/201306/CN2013062501001409.html
え?何いまさらいっちゃってんの?という感じですが。
いまだかつて日本のサラリーマンが長時間労働じゃなかったことがありましたか?
「24時間戦えますか?」の頃より前から今までずっと「長時間労働アタリマエ」が日本の企業じゃないですか。
週平均60時間以上の勤務時間が長時間労働だとされてるようだけど、朝九時~夜九時を月~金やったら普通に60時間超えするよね。たいていの企業はそのくらい働くのあたりまえじゃない?
専業主婦がほぼ100%の確立で家にいる時代は「24時間戦えますか?」でもなんとか育児は奥様がやってきたんだろうけど、24時間戦ったところでリストラされるし、給料上がらないし、退職金たいしてもらえないし、だから専業主婦できないし、ってなると奥様一人だと育児は難しいよね、だから少子化になるよね、アタリマエだよね。
共働きであることは前提なのに、男性の働き方が変わらないのは企業のトップや上司たちが専業主婦アタリマエ世代だからだと私は信じて疑わない。
「男は仕事、女は家庭だろう」
たとえ部下に女性がいたとしても、たいていこう思ってる。そして部下の女性には「仕事をする男」と同じ役割を担わせる。妊娠・出産なんかしようもんなら、「女ってめんどくさいな・・・」ってなる。
これは、女性上司でも一定以上の年齢の人は割とそうだ。なぜなら彼女たちも、大変な時代を「仕事をする男」と同じ役割をがむしゃらにやってきたから。「私は女を捨てて働いてきた。働くってそういうことよ」って思ってる。うちの会社でも事業部長クラスで子持ちの人は、当時首も座らない子を預けて会社に復帰したり、ベビーシッターを掛け持ちした、などなどのツワモノがいる。たいていは子どもいないし結婚してないけど。
家庭のことをしてたら働けない。それが日本の企業のワークスタイルなんだと思う。
というか、そういう人しか出世してないし、出世してる人がそういうワークスタイルだから、「成功するには家庭のことをしてる暇などない」ということになる。
ちなみにうちの旦那なんかは映像関連でもろプライベートなどない仕事の部類に入るわけだが、会社の同僚の方で、旦那とほぼ同時に奥様(その会社の社員)の妊娠がわかったときに、奥様の元上司にあたる会社のNo.1実力者的なエライ人にご報告に伺ったところ、
「今、イクメンとかそういうのはやってるけど、そういうのに流されずにしっかり仕事するように」
ってメールが来たそうだ。
意味が分からない。子育てしたら仕事できないのか?
そんなわけで、おそらくこの会社では子供ができたからってワークライフバランスを見直そうなんてことをしたら「仕事してない」ということになるし、育児休暇なんてとった日にはおそらく今後一切の昇給がなくなるか、下手したら給料下げられるかもしれない。業績ボーナスなんてもらえなくなるだろう。・・・と妻の私は思っている。
ので、そんな世の中なのに、それでも男性が育児休暇取ってる割合が2.63%もあるというのは大したもんだなーと思うのである。
今すでに育児休暇をとられている勇気ある男性が少しずつ増えていくことや、影響力のある男性が「育児休暇とったどー!」とやることと合わせて、政策でこんなクソ頭の固い企業上層部のオッサンどもに無理やりルールとして取得率を上げさせる方法を考えていくことで、少しずつ変えていくしかないんでないかなと思う次第。
ちなみに、うちの父親も団塊世代であり、もう60代だが、娘が働く母親になるというにもかかわらず、おそらく会社では旦那の会社のエライ人と同じような考え方で働いていると思われる。そんな年代の人に何言っても変わらないのだが、今年退職なされるということで、こういう風にして世代交代は行われていくのだろうと未来に希望を持ってみる。
子育てと働き方についてはいろいろ思うことが多いので、カテゴリ追加してみました。